木の伐採作業

 

林業でもっとも中心となる作業は木の伐採です。何においてもとにかくこれをしなければ始まりません。「木こり」という職名がありますが、樹木伐採によって生活をしている人のことです。

 

伐採作業とは具体的には木を切り倒す作業のことで、現代では効率的なチェーンソーを使用するのが一般的です。斧や鋸を使って行われていたのはずっと昔のことです。チェーンソーの使用については、当然ながら資格を有することが望まく、防刃服、防刃長靴等の装備も必要です。

 

こうして労働としてチェーンソーを使う場合は、突然始められるものではなく、特別教育を受講しなければなりません。そうしないと労働安全衛生法違反となります。

 

他にも鋸、くさび、くさび打ちハンマー、ロープ、バール、ウインチなども必要に応じて使用する場合があります。実際の作業については割愛しますが、これを行うにはもちろん熟練した技術が必要です。

 

伐採した木は、各種の用途向けに利用されるわけですが、枝を落とし、各流通方法に対応した長さに切り、ウインチやケーブルクレーン、グラップルなどでトラックや林内作業車に積んで林外へ搬出されます。

 

大規模な緩い傾斜の伐採地では、ブルドーザーなど大型重機での引き出しも行われますし、奥地で高価な木材なら、ヘリコプターによる搬出も行われることがあります。つまり伐採は計画的な作業過程に組み込まれているということで、会社員が林業をしているという理由もここにあります。

 

連鎖的事故が発生することもあるので、熟練した作業者が安全確認を徹底しながら実施しなければなりません。実際、林業の労働災害発生率は、工場労働者の10倍以上になっているとされ、ある意味非常に危険な仕事でもあるという点は知っておいた方がいいでしょう。